説明書の多言語翻訳|テクニカルライティング

技術翻訳 エクセレット株式会社

「翻訳トライアルとは?」IT 工業 産業翻訳/取扱説明書制作

翻訳を依頼しようと考えたとき、成果物のレベルがわからないと不安ですよね。

そんな時のために「翻訳トライアル」というサービスが翻訳業界にはあります。

試し翻訳という言い方をすることもあります。

多くの会社は無料で対応しているのではないでしょうか。

分量はA4サイズで1枚程度でしょう。

さて、今回は翻訳トライアルについて書いてみます。

既に翻訳トライアルを行い、どこの翻訳会社もレベルが低いと考えている方にも参考になるかと。

「翻訳トライアルで確認する内容は?」

専門用語が正しく訳せているか。

ですよね。

その他に以下の内容も確認したほうがよいと考えます。

1.参考資料(類似文書、用語リスト、スタイルガイド)を渡して、どこまで読込み踏襲しているか。

2.納品物に申し送り(不明点や他の候補訳提案)シートのようなものが添付されているか。

3.制作体制と翻訳支援ソフトウェアを利用しているか。

なぜ?

それは、中長期的な関係を翻訳会社ととる必要があるからです。

専門性が高い文書ほど、経験や用語の蓄積が必要です。

つまり

1.参考資料を見てるかどうかで、1冊の文書内の統一、ひいては会社全体の文書の統一ができる力量があるのかを確認すべきだと考えます。

自信がある人ほど、参考資料を見ずに翻訳してしまうことが多いです。

技術文書は小説ではありません。正しく操作し、理解をするための文章が重要です。

そのためには、表現や表記、もちろん用語の統一を図らなくてはいけません。そのような意識のある翻訳会社かどうかを確認したほうがよいと言えます。

2.申し送りがあるかどうかで、コミュニケ―ションのとりやすさや対応を確認したほうがよいでしょう。

1枚程度であっても不明な用語や気になる表現があるはずです。時には、原文の誤りもあります。

3.制作体制が整っていることで、プロジェクト管理、品質管理(用語、抜け語訳、文法、読みやすさのチェック)にどの程度重きをおいているのか確認しましょう。

翻訳支援ソフトウェアを保有しているかで、翻訳物を言語資産と理解し管理、今後のバージョンアップや類似文書に流用し品質安定と費用削減をしていく考え方をもっているか確認しましょう。

というように3点書いてみました。

これは何よりも、お客様自信を守るためであると考えます。

翻訳業務を外注するということは、おおむね時間が無いからだと考えます。英語においては社内に1人か2人は得意な方がいらっしゃることが多いです。

ということは、確認作業や手戻りが多くなると外注した意味がありません。

5、6年に1回程度しか翻訳業務を外注しないのであれば、翻訳トライアルで専門用語の訳し方だけを確認すれば問題ないと思います。

実際の発注も翻訳トライアルと同じ翻訳者を使ってほしいと指示すればよいです。

しかし、定期的に翻訳業務が発生する場合、翻訳会社がどのような考え方や体制で品質を向上させようとしているのかを知るべきえす。

なぜなら翻訳者を固定できない場合、品質にバラつきが発生するためです。

また、専門性が高いほど経験が必要になりますので、特定の翻訳会社と長く付き合ったほうが品質向上、安定につながると言えます。

技術翻訳は、難しいです。翻訳トライアルの結果でまったく使いものにならないと感じた方もたくさんいるでしょう。直接耳にしたこともあります。

ただし、技術文章は論文や小説ではありません。文法は簡単です。取扱説明書に仮定法や未来完了形の表現があったら不安ですよね。

Aボタンを押すときっとB画面が開くでしょう・・・。

専門用語と表記、表現を踏襲できればいいんです!

とある調査機関の結果で、翻訳作業を外注し、納品前に内容を確認する校正作業で一番多い修正内容の80%は専門用語と表記、表現とのことです。

よって、翻訳会社に用語リストと表記、表現ルールガイドを作成し、その用語やルールを守れる体制があるのかを確認すべきだと考えます。

何社も何社も翻訳トライアルを行ない翻訳会社はレベルが低すぎると感じている方々、諦めないでください。

クラウド翻訳がもてはやされている中、難解かつあいまいな表現が多い言語のひとつである日本語を人間が翻訳し、微妙なニュアンスを訳せることの重要さと大切さを理解し、品質向上に努めている翻訳会社もあります。

今日は、このへんで。

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