説明書の多言語翻訳|テクニカルライティング

技術翻訳 エクセレット株式会社

■DTP(レイアウト成型)
翻訳作業後の訳文をデータに流し込み、体裁(見た目)を整えていくことです。
DeskTop Publishing の頭文字です。
DTPオペレーターと言われる専門職人が行います。
MS-OFFICEソフトウェアやAdobe FrameMaker(フレームメーカー)、
InDesign(インデザイン)、QuarkXpress、Illustrator、Photoshop、
Robohelp、MadCap など取り扱うアプリケーションは多岐にわたります。

■校正
お客様が翻訳会社の翻訳(用語、表記、表現)または DTP (原文に即しているか)などが
指示通りに進められているかを確認することです。
お客様からのフィードバックがきちんと修正、反映されているかどうかを
確認する作業も含まれます。

■コメントリスト(クエリーシート)
翻訳中や翻訳後に確認事項、不明事項、不具合、コメントなどをまとめて
記載する定型フォームのことです。
ExcelシートやWord等を使い、お客様とやりとりして問題を解決していきます。

■用語集
グロッサリー、ターミノロジーとも言います。ほぼ同義で使用されます。
翻訳作業時に使用する大変重要な資料です。
元の言語と訳語がセットになっています。翻訳品質管理に欠かせないものであり、
お客様別の用語の使い方が掲載されているため、
翻訳会社、翻訳者はそれに準拠しなければなりません。

■スタイルガイド
翻訳作業時に必要なルールです。主に表記規則や定型文、訳し方などが記載されています。
スタイルガイドに準拠して翻訳を進めるのも翻訳会社の実力の1つです。
大手企業から支給されるスタイルガイドは100ページ以上を超える場合もあります。

■スクリーンショット
マニュアルや取扱説明書などのドキュメント内にある実際オンソフトウェアの画面のことです。
文字通りスクリーンショットであるため、通常はそのまま翻訳せずに使用するか、
翻訳後の言語に開発されたソフトウェアから同じ画面を持ってきて使用します。

■参考資料
翻訳作業にあたり参考になる資料のことです。主に原文と訳文のセットであることが多いです。
「どの言葉がどんな訳に変わっているのか」
「どんな訳調が好まれるのか」などを確認することで、
翻訳対象のドキュメントの方向性を絞ることができます。
用語集やスタイルガイドもこの参考資料に含まれます。

■CATツール
CAT とは Computer Assisted Translation の略で、「キャットツール」と読みます。
「翻訳支援ツール」になります。自動翻訳ソフトと混同する人が多いですが、
CATツールは人間が翻訳を行う際に使用するソフトウェアです。翻訳行為は人間になります。
代表的なものに、TRADOSやmemoQ、Lingueeがあります。

■TM
Translation Memoryの略で、過去の原文と対訳をデータベースとして蓄積し、
再利用するためのものです。
翻訳メモリ、と言われることもあります。
効率的なコストダウン、工期短縮、精度向上を目指す上で欠かせません。

■バイリンガルファイル
1つのファイル内に原文と訳文両方の情報が含まれているものをバイリンガルファイルと呼びます。
一般的には各種CATツールが持つ独自の形式のファイル(xlf)のことを指しますが、
例えばExcelやWordに原文と訳文を表で並べたようなものもバイリンガルファイルです。

■ポストエディット
機械翻訳にかけられた訳文に対して専門の作業者が編集を加え、
訳文として仕上げる作業のことです。
以前は機械翻訳の出力結果の品質が良くなかったため、
ポストエディットをするくらいなら一から翻訳したほうが早いという場合も多く、
あまり一般的な作業ではありませんでした。
しかし、機械翻訳の精度向上により、作業者への負担が軽減され、
現在では翻訳サービスの一つとして需要が伸びつつあります。

■ISO17100
翻訳サービスに関する国際規格です。
仕様に適合する高品質の翻訳サービスを提供するために、
必要な過程および資源、その他の要求条件が定められています。
翻訳の品質そのものに対する規格ではなく、
品質の高い翻訳を提供するためのワークフローが定義されています。

■ソース/ターゲット
原文/訳文という意味で用いられることがあります。
「ソース言語」(原文言語)「ターゲット言語」(訳文言語)のように翻訳対象の
言語を表すときにも使用します。

■差分
翻訳分野での差分は、古い原文と新しい原文で差異のある部分を意味します。
WordファイルやFrameMakerなどの新旧文書をデータで比較して、差分のある箇所だけ翻訳する
「差分翻訳」という翻訳方法もあります。
※旧版の原文と訳文が対になっていることが前提です。

■ネイティブチェック
ターゲット言語を母国語とするネイティブが訳文のチェックを行うことです。
プルーフリード(Proofreading)もほぼ同じ意味で使われます。

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