説明書の多言語翻訳|テクニカルライティング

技術翻訳 エクセレット株式会社

「ISO17100④」IT 工業 産業翻訳/取扱説明書制作

この規格で一番重要な制作プロセスを書いてみます。

大きくは「制作前」「制作」「制作後」の3つに分かれます。

【箇条4】制作前のプロセスおよび活動
引合入手→御見積→お客様との合意→情報の取扱→プロジェクト準備

【箇条5】制作プロセス
翻訳+セルフチェック→バイリンガルチェック→モノリンガルチェック→プルーフリード→最終検品+納品(引き渡し)

【箇条6】制作後のプロセス
フィードバック→終結管理

では、もう少し掘り下げてみます。

■箇条4
引合や御見積の段階、あるいは制作前に行うべきことが書かれています。

特にお客様との合意事項が書面に記載されていることが最も重要視されており、少なくとも金額、作業仕様(言語、作業対象・非対象箇所、納品日、納品データ形式)などの詳細が記載された御見積書をお客様へ提出しなければなりません。

■箇条5
引合から納品、お客様からのフィードバック処理を含めた全般的なプロジェクト管理が取り扱われているほか、どのプロセスが必須とされているかについても記載されています。

必須とされるプロセスは、
翻訳者のセルフチェック、
翻訳者以外のバイリンガルチェックです。

※バイリンガルチェックとは、原文と訳文をつき合わせた検査のことです。
反対に訳文のみを専門家が検査するモノリンガルチェックや印刷前の検査であるプルーフリードは、お客様から要望があった際に適用するプロセスと位置付けられています。

また、納品前にはプロジェクトマネージャーが要求仕様に照らして最終納品物を検査するためのプロセスも整備しなければならないとされています。

■箇条6
お客様からのフィードバックの処理や修正対応、不具合があった際の是正処置など、翻訳サービスの提供者が整備しておくべき制作後のプロセスが記載されています。

また、お客様の重要な情報を扱うだけに適切なデータ保護についても触れられています。

以上がISO17100の概要になります。

この規格の制作プロセスで言えることは言った言わないなどのミスコミュニケーションの発生を無くすことと属人性の排除だと考えます。

翻訳者の能力に依存せず、翻訳会社として一定の品質を提供し続ける仕組みを持っていますよと。

引き続き、この規格の動向をおっていきます。

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