説明書の多言語翻訳|テクニカルライティング

技術翻訳 エクセレット株式会社

「映像翻訳②」欧州/アジア言語 技術文書翻訳サービス会社のコラム

2026年4月1日(水)8:30

前回は、映像翻訳における 字幕 と 吹き替え の違いについてご紹介しました。
今回は、映像翻訳がどのような工程を経て日本語版として完成していくのか、その流れを見てみます。

映像翻訳は、単に原文を日本語に置き換えるだけの仕事ではありません。
映像、音声、字幕表示、編集、納品形態など、さまざまな工程を経て完成します。
そのため、翻訳者が一人で完結させるというより、制作会社や編集担当者と連携しながら進める共同作業と言えます。

映像翻訳 日本語版制作の主な流れ
1.映像内容・素材の確認

まず、映像や音声の素材を確認します。
音声が聞き取りにくくないか、映像に乱れがないか、作業に支障が出る部分がないかを最初にチェックします。

2.字幕位置などの仕様確認・設定

次に、字幕をどこに表示するか、画面上の見え方をどうするかといった細かな仕様を確認します。
作品や媒体によって、字幕の位置や表示方法には違いがあります。

3.TCR入りマスターの作成

TCRは、映像の時間を示すタイムコードを読み取るためのものです。
このタイムコード入りのマスターを作ることで、どの場面のどの位置に字幕や音声を入れるかを正確に管理できるようになります。

4.スクリプトの確認・作成

英文台本がある場合は、その内容を確認します。
台本が不完全だったり、実際の音声と違っていたりすることもあるため、必要に応じて確認や補正を行います。

5.ハコ割り・スポッティング

ここは映像翻訳ならではの重要な工程です。

・ハコ割り
映像を見ながら、台詞やナレーションを1枚ごとの字幕単位に区切る作業です。

・スポッティング
翻訳内容や字幕の区切りに合わせて、映像上のどこで字幕を出し始め、どこで消すかを決める作業です。
具体的には、映像を見ながら IN点 と OUT点 を打ち込み、字幕表示のタイミングを設定します。

字幕は、訳文そのものだけでなく、出るタイミングと消えるタイミングもとても重要です。
少しずれるだけでも、見やすさや作品の印象が変わってきます。

6.字幕翻訳

ここで実際の翻訳作業を行います。
ただ意味を訳すだけでなく、文字数や表示時間を意識しながら、短く、自然で、読みやすい日本語に整えていきます。

7.プロトタイプの作成・確認

仮の字幕入り映像を作り、表示の仕方や訳文の流れに問題がないかを確認します。
ここで修正点を洗い出し、より見やすい形に整えていきます。

8.字幕データの作成・マスター映像作成

最終的な字幕データを作成し、それを反映したマスター映像を作ります。
この段階で、日本語版としての完成形に近づきます。

9.メディア・パッケージの作成

納品方法に応じて、必要なメディアやパッケージを作成します。
時代によって形は変わりますが、視聴者に届けるための最終準備にあたる工程です。

10.納品

すべての確認を終えたうえで、完成した日本語版を納品します。

■映像翻訳に必要な力とは
映像翻訳には、語学力だけでは足りません。
作品をきちんと伝えるために、さまざまな力が求められます。

●映画を読む力
原文を正しく理解する語学力はもちろん、登場人物の感情や場面の空気を読み取る読解力も必要です。
同じ英語でも、場面によって意味合いは大きく変わります。

●豊かな表現力
映像翻訳では、同じ原文でも訳し方によって印象が大きく変わります。


Where have you been?
・どこにいたの?
・どこほっつき歩いてたのよ!

このように、言葉の選び方ひとつで、人物の性格や感情の強さまで伝わり方が変わります。

●リサーチ力
言葉は生きています。
作品の時代背景、文化、専門用語、流行表現などを調べる力も欠かせません。
思い込みで訳さず、きちんと裏を取る姿勢が大切です。

●作品に対する愛情
映像翻訳は、作品の魅力を別の言語で届ける仕事です。
だからこそ、作品そのものへの理解や敬意、愛情が訳文の質にも表れます。

●時代の空気を取り入れる場合も
映像翻訳者によっては、その時代に日本で流行している言葉や、広く知られた言い回しをあえて取り入れることもあると聞きます。

もちろん、何でも流行語にすればよいわけではありません。
ただ、作品の雰囲気や登場人物の個性に合っていれば、日本の視聴者にとって親しみやすく、印象に残る訳になることもあります。

このあたりは、正確さだけでなく、作品に合う表現を選ぶ感覚も求められる部分です。

手間ひまのかかる仕事だからこそ面白い

映像翻訳は、翻訳だけでなく、タイミング調整、表示ルール、編集工程、確認作業など、多くの手間と時間がかかる仕事です。
そのぶん、完成した作品として視聴者に届いたときの面白さも大きい分野です。

制作の流れを知ったうえで海外映画や海外ドラマを見ると、字幕の出し方や言葉選びにも目が向き、これまでとは違った楽しみ方ができるかもしれません。

産業翻訳や技術翻訳とはまた異なる世界ですが、同じ 翻訳という仕事の奥深さを感じられる分野のひとつです。

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【英語で一言】
「彼は用心深いから大丈夫」 He’s very careful, so it’s fine.

【語彙を増やして翻訳力を上げたい】
手すさび diversion(ディヴァージョン)
手でする慰み。退屈を紛らわすためにする手先の仕事
ほんの手すさび程度のピアノ演奏

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